こんにちは、元市役所職員のオサムです!
ふるさと納税で一躍注目を集めた自治体といえば、なんといっても大阪・泉佐野市ですね。
国と裁判で争うなど、自治体職員に限らず「ふるさと納税」制度について考えさせられるニュースを提供しています。
泉佐野市のやり方には、賛否両論あります。
ですが、泉佐野市のような自治体こそが、今後の地方自治体のトップランナー的存在になっていくはずです。
その理由は、市長のリーダーシップにあります。
泉佐野市の思い切った戦略
「返礼品競争」が注目されているふるさと納税。元々は「地方と首都圏の税収格差の是正」を目的として始まった制度です。
2018年度に全国トップとなる498億円を「ふるさと納税」制度で集めたのが、大阪・泉佐野市です。
地場産品ではない牛肉やビールを返礼品としたり、アマゾンギフト券を返礼品とするなど、思い切った行動に出ました。
行き過ぎた返礼品競争を抑えようとした総務省とのバトルも話題になりましたね。
ただ結果としては、泉佐野市の税収が潤ったことは間違いありません。
問題の根源は制度の欠陥にある
あからさまな泉佐野市の一連の施策は、一部の有識者などから批判の的になりました。
泉佐野市の税収が増えれば、その分ほかの自治体の税収は減少してしまうわけですからね。
泉佐野市のモラルを問う声も多かったようです。
しかし、泉佐野市は決して違法なことをしていたわけではありません。
本当に指摘すべきは「ふるさと納税」という制度そのものではないでしょうか。
もはや「金持ちの『カタログショッピング』」と批判されても仕方ありません。
税収格差を是正することが目的なら、国から地方へ税源移譲するという選択肢もあるはずです。
元市役所職員として泉佐野市長のリーダーシップを評価
そもそも、泉佐野市の市長は国会議員ではありません。泉佐野市民の信任を得た、泉佐野市の代表です。
国益のことよりも、泉佐野市の利益の最大化を考えるのは、当然のことですよね。
総務省やほかの自治体を敵に回してでも、自市の税収を確保しようとした泉佐野市長には、強いリーダーシップを感じます。
「世界中の人を敵に回しても、君のことを守るよ!」と言ってのける男気を感じるのは僕だけでしょうか。
これからの自治体には強いリーダーが必要
今は人口減少社会の中で、自治体間で人の「奪い合い」が行われる時代になってきています。
この先を生き残れる自治体というのは、泉佐野市長のような強いリーダーが必要だと感じました。
元市役所職員としては、今後も泉佐野市を応援していきたいと思います。
まあ、トップが国とケンカするほどの熱い人だと周りの人は大変かもしれませんが、それでもモチベーションは上がるでしょう。
国に勝訴した泉佐野市が支持を集めていく
国は、言うことを聞かない泉佐野市を「趣旨に反する方法で多額の寄付金を集めた」として2019年5月に、ふるさと納税制度の対象自治体から除外することを決定。
泉佐野市は、この除外を違法だとして除外決定取消を求める訴訟を起こし、2020年6月、最高裁で勝訴が確定しました。
地方分権といいながらも、国と地方では力の差は歴然でしたから、番狂わせと言っていい結果でしょう。
もし裁判で負けていたら、泉佐野市は税収が落ち込んでしまい、下手したら泉佐野市長は市民からも叩かれることになったかもしれません。
この裁判に勝ったことで、泉佐野市は全国に強い存在感を示すことができました。
弱者が強者を倒すっていうストーリーはいつの時代でも喜ばれますからね。
返礼品に関わらず、泉佐野市を応援する人たちは増えていくのではないでしょうか。
泉佐野市の新たな返礼品に期待
せっかく知名度を上げたわけですから、やっぱりこの勢いを利用しない手はないですよね。
失礼ながら泉佐野市の地場産品ではインパクトに欠けると思うので、いくつか勝手に案を考えてみました。
- 泉佐野市長の講演会開催権(テーマは「権力に屈しない生き方」)
- 「総務省をぶっ壊す!」と書かれたステッカー
- 最高裁判所の判決書(市長のサイン入り)
話題性抜群で、SNSでの拡散効果も期待できると思います。
少なくとも僕は必ず寄付しますので、関係者のみなさん、ご検討のほどよろしくお願いします!
今回は以上です。
ありがとうございました!