公務員

市役所職員の仕事内容とは?イメージできる5ポイント【元公務員が解説】

こんにちは!オサムです。

今回は、これから市役所採用試験を受験しようと考えている人向けの記事です。

「市役所ってどんな仕事をするの?」

という疑問がまずは出てきますよね。

市役所の仕事は、税金の計算や徴収、観光事業、国民健康保険、年金、道路整備、生活保護、住民票発行など。

まあ、挙げればいくらでも出てくるっていうくらい幅広いです。

私は17年間市役所で働いていましたが、それでも把握しきれないほどです。

とはいえ、どんな部署があるかわかったところで、具体的な仕事内容をイメージすることはできないでしょう。

採用試験を受験する前に、市役所で働いている自分をイメージすることができれば、モチベーションアップにつながりますよね。

今回は、具体的にイメージしてもらえるように、仕事内容を解説していきます。

部署によって仕事内容はまったく違う?

市役所では3〜5年おきに人事異動があり、いろいろな職場でいろいろな仕事を経験することになります。

まったく関連のない部署に異動することが多いので、転職するような気分を毎回味わえてしまうのです!

仕事の目的は部署によって大きく異なりますが、前部署の経験がまったく活かせない、ということでもありません。

事務職であれば、各職場で共通する事務もありますので、代表的な5つの仕事をご紹介します。

窓口・電話対応

若手のうちはこれがメイン業務と言ってもいいでしょう。

部署によっては、窓口対応が少ないところもありますが、多いところでは1日中途切れないところも。

対応が終わった後も、パソコンに対応記録を入力していく作業や、申請書類の受付処理があります。

まあ、窓口・電話対応はみなさんイメージしやすい仕事ですよね。

一番重要な仕事と言ってもいいです。誰よりも率先して窓口・電話に出るように心がけていれば、正直、ほかの仕事ができなくても評価は高いでしょう。

予算執行事務

市の予算で買い物をするという仕事。

役所は、前年度にあらかじめ決めておいた予算の範囲で、お金を使っていきます。

例えば、10万円のパソコンを3台買おうと決めて、予算を30万円計上しておくのです。

そして予算が認められたら、次の年に改めて「どういう機能のパソコンをいくらで、どの業者から買うのか」を書類にまとめます。

そして上司の許可をもらってから発注する、という流れです。

目新しい物を買おうとすると、モーレツなツッコミが入ります。

ほとんどの自治体は財政事情が厳しいので、自由度が低いのです。

照会回答事務

文書やメールによる質問に対して、回答する仕事です。

県など他の自治体から、メールや郵便で照会文書が届きます。

例えば「去年1年間の〇〇の申請受付件数は何件ですか?」といった具合。

それに対して、データを集計して「〇〇件です」と回答するのです。

基本的には事前に上司に「これで回答していいですか?」と聞いてからとなりますけどね。

大抵はざっと見ただけで、「いいんじゃない?それで回答しといて!」となるでしょう。

毎年同じ質問をされることが多いので、ルーティンのような仕事になりがちです。

たまに違う質問がきたときに、手持ちの情報を活用して、うまく回答できるかどうかが腕の見せどころ。

システム運用事務

役所の仕事は、さまざまな業務がありますが、その業務ごとにシステムが導入されています。

税システム、保育園入所管理システム、年金システム、戸籍台帳システムなどなど。

末端職員の仕事というのは、このシステムを適正に稼働させていくことだと言ってもいいでしょう。

毎日の入力作業や月1回、年1回行う作業もあります。

システムのマニュアルに沿って、「このボタンをクリックしたら次は…」という具合です。

マニュアルに頼りすぎて、「この作業は何のためにやるんだ?」となることもしばしば。

システムの不具合も頻繁に起こるので、システム管理会社へのクレーム(?)は職員の必須スキルと言えます。

外注業務(アウトソーシング)の管理

市の職員が直接やるよりも、民間業者にやってもらったほうが合理的な仕事は、外注します。

例えば、道路工事や公共施設建設工事、市営バスの運行、電話交換業務、給食業務などなど。

外注先の業者が、役所が指示したとおりに仕事をしているかどうかを管理する仕事です。

例えば、郵便物の封入を外注した場合は次のようなイメージ。

職員「封筒は郵便番号順に並べてほしいと言いましたよね?バラバラになってるじゃないですか!」

業者「そうでしたか?仕様書には記載されてないですよ。」

職員「口頭で伝えたはずですけどね。まあ、今回は時間がないからいいですよ、次回から気をつけてくださいね。」

といったやりとりが繰り広げられます。

トラブルを防ぐために、契約時に詳しい業務内容を仕様書に明記することがポイント。

まとめ

市役所の仕事が少しはイメージできたでしょうか?

もちろん部署によって仕事内容が大きく変わってきます。

ただ、今回挙げた仕事はどこの部署でも、全仕事のうち半分くらいの割合は占めるはずです。

それからご覧いただいたように、クリエイティブな仕事は少なく、定型的でルーティン業務が大半です。

もしこのブログをご覧の方で、「自分は市役所でこれがやりたい!」とか「新しい住民サービスを自分の手で創設して、市民を喜ばせたい!」といった明確なビジョンを持っている方がいたら、ひとつだけ助言させてください。

市役所で働くよりも、自分で起業するなりNPO法人を立ち上げるほうが、あなたの目標達成のためには近道です。

市役所は配属された部署で、地味な作業をコツコツと積み上げる仕事です。

そこに誇りや喜びを感じられるかどうか、自分に問いかけてみることをオススメします。

今回は以上となります。

ご覧いただき、ありがとうございました!

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