こんにちは、元市役所職員のオサムです!
マイホームの購入を検討されている方は、資金計画のことが一番気になりますよね。
「頭金はどのくらい用意したらいいの?」
「現金はどのくらい手元に残すのがいいの?」
という疑問に答えていきます。
僕は市役所在職中にマンションを2回購入した経験がありますので、住宅購入を検討されている地方公務員の方は参考になると思います。
頭金は極力抑えて共済貯金で運用が正解
住宅ローンを組むときの常識として、頭金は購入価格の20%って言われていますよね。
でも地方公務員の場合は、この常識は通用しません。
頭金に20%入れるなんてもったいなさすぎます。
なぜなら、地方公務員には共済貯金というものがあるからです。
共済貯金の利率は、各都道府県ごとに異なりますが、1%を超える利率が多いのです。
2020年時点での住宅ローンの変動金利が0.4%程度ですから、共済貯金の利率を下回っているわけです。
さらに、全期間固定金利でも1%を下回るものも出ています。
つまり、この利率が逆転しない限りは、手持ちの資金は返済に充てない方がいいということになります。
繰上げ返済なんてとんでもないです。共済貯金で運用していた方がお得ですからね。
「借金を減らしたい!」という気持ちも分かりますが、冷静に損得で考えましょう。
いざという時の備えになる
頭金を共済貯金で運用することで、いつでも使える流動資産になります。
急に病気やケガで働けなくなってしまった時など、蓄えがあると安心ですよね。
公務員の場合は、共済組合の傷病手当金や貸付制度が充実しているので、そこまで心配する必要はありませんが、確実に心は安定します。
他にも、出産や子どもの進学などのライフイベントでは、まとまった資金が必要になることもありますからね。
住宅ローン減税の恩恵が受けられないことも
住宅ローン減税は、住宅ローン残債に対して1%の税額控除。
だから頭金を多くして借入額を少なくすると、控除額が少なくなってしまいます。
住宅ローン残債3,000万円→1%の30万円が税額控除
頭金1,000万円・残債2,000万円→1%の20万円が税額控除
このように、残債が多いほど税金が安くなる制度なんです。
ですから、頭金に1,000万円出せる資金があったとしても、「借りられるだけ借りた方が得」ということになります。
頭金0円でローンの審査が通るのか
最近は大半の金融機関で、物件価格の100%を借りられるようになってきました。
実際に2018年に自己資金0で購入した人は、全体の12.7%を占めます。(株式会社リクルート住まいカンパニー調べ)
ですが、頭金なしだと借入金融機関の審査に影響するんじゃないか。
そんな心配をされる方もいるでしょう。
確かにこれは事実です。
頭金も用意できない人は「計画性がない」「お金を貯められない」という印象を与えてしまいます。
信用度の高い公務員であれば、審査で落ちないにしても、優遇金利が受けられない可能性はあります。
なるべく頭金が少なく済むように、融資担当者と交渉するといいでしょう。
僕の場合は、2018年にマンションを購入した際に、頭金として80万円支払いました。
本当は頭金ゼロで行きたかったんですけどね。
融資担当者に「100万円未満の端数の金額だけでも入れて欲しい」と頼まれたのです。
金融機関によって対応は異なるようですので、注意しましょう。
頭金がゼロでも諸費用に注意
住宅購入に必要な諸費用は、不動産仲介手数料、ローン保証料、火災保険料、登記料、印紙税などがあります。
住宅購入に必要な諸費用の目安は、新築住宅で3〜7%、中古住宅で6〜10%。
諸費用は通常、現金での支払いを求められます。
一方で、諸費用もローンを組むという方法もありますが、いくつか注意が必要です。
- 利率が住宅ローンよりも高くなる場合が多い
- 諸費用の部分は住宅ローン減税の対象にはならない
- 全ての金融機関が扱っているわけではない
- 優遇金利が受けられない可能性がある
物件価格の20%は手元に残そう
諸費用を現金で払うにせよ、ローンを組むにせよ、それで貯金がゼロになるのは避けたいところです。
理想としては、物件価格の20%程度の貯金は残した方がいいでしょう。
というのも万が一、購入直後に物件を手放す必要が出てきた時に、確実にローンを返済しきるためです。
新築物件の場合は、購入直後に資産価値が15〜20%下がると言われています。
新築物件の価格には販売業者の利益が含まれていますからね。
つまり頭金ゼロで購入した直後は、資産価値 < ローン残債の状態なんですね。
ですから、返済しきれずに自己破産するのを防ぐために、20%は共済貯金に入れておくのがいいということです。
とはいえ、物件価格が3,000万円だとしたら、20%で600万円ですからね。
公務員の給料で600万円貯めるのは時間がかかりすぎかもしれません。
重要なのは、いざというときに不足分をどのように補填するかです。
親や親戚に助けてもらうとか、共済の貸付を受けるとか、車を売却するとか、いくつかの方法を検討しておくといいですね。
まとめ
- 頭金は優遇金利が受けられる最低限の金額に抑える
- 手元の資金は共済貯金で運用する
- 万が一の時にローンを返済しきるための備えをする
今回は以上です。ありがとうございました!