こんにちは!元市役所職員のオサムです!
今回は、市役所で働きたいと思っている学生さんや、転職希望者向け。
「市役所職員の給与って高いの?普通よりもいい生活が遅れるかな?」
そんな疑問を解決します。
私は17年間、市役所で働いてきました。世間一般では市役所職員は高収入だというイメージもあるようですが、「だいぶズレているな」と感じるので、解説していきます。
そんなに贅沢はできないけど、不自由のない生活は送れる
公務員の給料というのは、ざっくり言って従業員50人以上の会社の平均で計算されているので、中小企業<市役所<大企業のような位置づけ。
平均よりは高いけれど、大企業ほどの給料はもらえません。
初任給は18〜22万円くらい。地域によって差があります。物価の高い都心の方が給与は高い傾向です。
そして、公務員は年功序列なので、若いうちはどんなに頑張っても給料は横並びです。
ひとり暮らしの場合だと、最初の5年間くらいは余裕がないかもしれません。
「はたらけどはたらけど、若手公務員の暮らしは楽にならず状態です。」それでもみんな確実に給料は上がっていくので、歯を食いしばって耐え忍びます。
そんなこんなで、30歳くらいからは、だいぶ生活が安定してきます。
それでも、タワーマンションの最上階に住めるほどの収入はないです。
住宅を購入する人が多い30代公務員の年収は、500万円程度。ローンを組むなら年収の5倍までにしとけって言われますから、2,500万円くらいまでの家を買うわけですよ。
すると、郊外にある平均的な中古マンションあたりに落ち着きますよね。そんなもんです。
家族を十分養っていける?
30歳くらいからは家族を持つ人が多いですよね。
公務員は諸手当が充実していますので、配偶者や子どもを扶養していれば、扶養手当が入ります。ほかにも、住宅手当や通勤手当などが給料に上乗せされるわけです。
また、子どもが産まれた場合は産前産後休暇や育児休暇が取れて、その間も給料の7割くらいの給付金が出ます。
そう、公務員は独身よりも家族持ちこそが、最も恩恵を受けることができるのですね。
休みやすい・手当ては出る・仕事は振られにくい、と三拍子そろってます。それに、共働きならタワーマンションの低層階には住めるかもしれません。
時間を取るか金を取るか
市役所勤務は、自分の時間が確保しやすい職種だと思います。同じ市内に住めば通勤時間はかからないし、休暇制度も充実しています。
この「時間」というのが、お金には替えられない価値なんです。
「物欲がなくて派手な生活には興味がない。それよりプライベートな時間を大切にしたい」ということなら、市役所職員の収入で十分でしょう。
午後6時までには帰宅して、ジャニーズの動画を見るもよし、プラレールを組み立てるもよし、家族でドンジャラするのもいいでしょう。
公務員は一発当ててやるぜ!的な仕事ではないです。人生設計は立てやすいですが、高額な収入を期待するのはやめましょう。
もしあなたが、多趣味で浪費家だったり、太く短く生きたいという価値観なら公務員の給料では満足できないでしょうね。
「ベンツに乗りたい!」「軽井沢に別荘が欲しい!」「馬主になってG1を制したい!」といった希望はかなわないかもしれません。
それだったら、市役所で働くよりも大企業で働いたり副業で稼ぐ方が、収入は得られます。多く稼ぎたいというのは、それはそれで仕事へのモチベーションにつながりますからね。動機付けは重要です。
公務員が巨万の富を得るには
公務員の大きな弱点と言ってもいいのが、副業できないという点です。
民間企業に勤める人は、最近ではネットビジネスなどで副収入を得る人が増えてきました。しかし公務員は法律で副業が禁止されています。
それでも今後、公務員の人余りが加速すれば、給料削減と同時に副業解禁なんてシナリオが出てくるかもしれませんが・・
とりあえず今の制度で資産を増やすためには、ハイリスクな株式や不動産投資くらいしかないでしょう。でも堅実・安定志向の公務員がそんなバクチをうちますかね?
現実的には、配偶者や家族の仕事で世帯収入を上げるくらいでしょう。
最後に
公務員になれば、贅沢でいい暮らしができるなんてのは幻想です。公務員は身分の保障こそが最大の強みになります。
そもそも、高い給与を求めて市役所職員を目指す人は少ないと思います。
「会社が倒産したり、クビになったり、ボーナスが出なくなるのが不安だから」というのが、公務員を目指す動機ではないでしょうか。
進路に迷っている学生や社会人の方は、自分の人生において、どの部分に価値を置くのか考えてみてください。
仕事・お金・家族・趣味など、人それぞれですよね。自分のライフスタイルをイメージしてみると、答えが見つかるかもしれませんよ。
今回は、以上です。ありがとうございました!